6月24日(月)時代を越える、言葉の力

染色家は、見事なピンク色の着物を「桜で染めた」と説明したそうです。それを聞いた筆者は、桜の「花びら」を煮詰めて色を抽出したと考えたのですが、実は桜の「木の皮」、しかも花が咲く直前の山桜の皮で染めると、「得もいわれぬ」色が取り出せるのだそうです。
この文章を読んで要約する、という作業に取り組んでいるのは2年生ですが、この話、私も40年ほど前に、国語の教科書で読んだ記憶があります。優れた文章は、時を経ても教材としての高い価値を有するものです。私と同じように、いま読んだこの「言葉の力」という文章を、40年経っても覚えている生徒がいるかもしれません。